傷を消毒しない「湿潤療法」とその応用

湿潤療法とは

形成外科専門の夏井医師による「湿潤療法」。傷口を消毒せず乾かさずに治すというのが最大の特徴です。

夏井先生曰く、傷を治すには

1) 傷口を消毒しない
2) 乾かさない

の2点が大事!とおっしゃってます。

子供の頃から「傷口はきれいに洗ってから消毒して乾かすこと!」と、家でも学校でも教わって実践した千鳥しては、最初「なんでだー?」と思いました。
ですが、こういう理由があったのです。

1) 傷口を消毒しない理由
→消毒液が細菌のタンパク質を壊す(=細菌をを殺す)際に、同時に人間の細胞のタンパク質も壊す(=傷を治りにくくしている)から

2) 乾かさない理由
→ケガをした時に出てくるジュクジュクとした液体(湿潤液)は、実は皮膚の細胞を活性化→新生する成分が沢山入っているから、湿潤液で傷口を覆ったほうが早く治る

なるほど。そうだったんですね!

この本には、もっと細かく皮膚再生のメカニズムや、「なぜ消毒して乾かすことが良いとされてきたか」というお話、はては「医学・大学病院の功罪」といったことにまで話が及びます。

傷の治し方だけ求めている人には、余計なことがダラダラ書かれていて退屈・・・と思われるかもしれませんが、ちょっとダークな話題や、物事の仕組み・背景を知るのが好きな方には面白いかもしれません。

この夏井先生は、インターネットのサイト上でも色々な情報を無料で公開されております。「ちょっと興味があるな~」という方にはおすすめします(ちょっとサイトが重いので、携帯だときついかもしれません・・・)。

↓夏井先生のサイト

新しい創傷治療 「消毒とガーゼ」の撲滅を目指して

※アトピーや湿疹、床ずれ(褥創:じょくそう)についても情報があります。

湿潤療法であかぎれや口角炎を治す

この湿潤療法を可能にする被覆材のひとつ、ハイドロコロイド材。

ようは「キズパワーパッド」を使っているのと同じようなものです。

↓キズパワーパッドはこれ

でも、実際にキズパワーパッドを使うわけではありません。「ズイコウ ハイドロコロイド」というキズパワーパッドと同じような能力の基材を使います。

↓これです

これを、下の絵のように傷口にはると痛みがとれて早く治ります。指のあかぎれにも良いんです。
画像

商品の説明に「プラスモイストなどのキズあてパッドで保護してから使用してください。」とありますが、私はこれを直接傷口に貼っても問題ありませんでした( ただし人によっては問題があるかもしれませんので自己責任でご判断をm(__)m )。

で、この「ズイコウハイドロコロイド」の良い所は「安い」のと「自分で好きな大きさ・形に切れる」こと。

こちらによると100cm2あたりのお値段は

・キズパワーパッド:682円

・ズイコウハイドロコロイド:175円

ハサミでチョキチョキ切れるので、貼る場所や傷の大きさにあわせ自在に形をかえることができます。

また、指先だけではなく、唇にもはることができますよ。例えば唇の端が切れる口角炎。
パカッと割れた二カ所の切り傷を覆うよう5ミリ✕8ミリの長方形に切って、夜寝る前に直接ペタリと貼り付けると、翌朝には唇の傷が平地に近づきます。

無駄な消毒や薬いらずの湿潤療法。賢く使うと薬代や時間を浮かすことができますよ。